カジノと日本のスロット(パチスロ)の違い
どちらも同じスロットマシーンですが、実は様々な点で違いがあります。
簡単にまとめるとこのようになります。
ギャンブルマシーン
遊技機
まずは一つ一つ違いを説明していきます。
プレイ方法とレート
カジノはレートを自由に変えることができ、ギャンブルとしての特色が強くでています。一度のゲームに対しての配当上限もほぼ無制限で、一回のゲームで数億円や数千万といった金額の配当をえることもありえます。
プレイヤーが停止をさせることによって結果がかわるパチスロは、この部分が遊技に該当します。一回のゲームの払い出し上限はコイン15枚となっており、これを連続させることで時間をかけて大きな配当を獲得できます。
お金をそのまま投入してプレイします。リールは自動で停止します。
レートは国の法律にもよりますが、1クレジット1円~1万円以上と様々なレートが混在しています。
以前は通貨(コイン)でプレイするものが多くありましたが、近年ではマシーンからチケットが印刷されるようになりました。そのチケットを別のマシーンに投入してプレイしたり、カジノ内のキャッシャーでそのまま現金に換えるタイプが主流となっています。
1回のゲームで使用するクレジットは様々で1クレジットから遊べるものもあれば50や500といった高いレートでプレイするマシーンもあります。
お金をメダルに変えてプレイします。リールはプレイヤーが停止させます。
法律によって1枚20円が価格の上限となっています。
最大3枚、一度に投入できます。
レギュレーション
カジノのレギュレーションはあくまで民間団体が定めたもので、国の法律ではありません。ですのでその審査基準は解釈やレギュレーションの変更により日々変わっています。自由度は非常に高いですが、カジノ側が購入を決定するため、カジノの要望にそう必要があります。
パチスロは一般の方が思っている以上に風営法に縛られており、自由な機種開発が出来ません。しかし定められたルール無いで工夫をすることで様々なパチスロが開発されています。
国や地域によってルールは様々です。特にルールがない場合もあります。
GLI(Gaming Laboratories International)というカジノ仕様の業界標準のルールがあり、こちらのルール遵守を要求する国や地域もあります。GLIやBMMという審査機関があり、そちらに申請し適合した証書を受領することで証明することができます。
それ以外にも国毎にカジノ関連のルールや審査機関があり、GLIのルールと各国のルールを遵守が必要な場合があります。
日本国内の法律、風営法第四号営業によって細かくルールが定められています。
このルールを守った上で、保通協という機関にマシンを申請し適合する必要があります。
それ以外にも内規というものがあり、パチスロを開発・販売するメーカー内と警察との取り決めて風営法以外のルールを設け、風紀を乱さないようにしています。
RTP(出率)
カジノは24時間営業、かつプレイヤーがレートを自由に変更できるため100%を超えるようなマシーンは存在しないと言えます。
全て100%以下。設定は数10以上あるマシーンもあります。
導入時にカジノ側が選択しますが、導入後は原則変更することが出来ません。国によっては、変更の度に申請する必要があり軽々とかえることができないものです。
カジノ毎に全て同一となっていることが多いです。集客力の高いカジノは低く、ローカルエリアの地元人向けのカジノは高い傾向があります。
96%~119%。設定が複数あり(最大6段階)、パチンコ店が毎日自由に変更することができます。
カジノのスロットマシーンのRTPについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
内部仕様
例外はありますが、基本的には次のような違いがあります。
レバーと叩いたタイミングで、リール毎に停止する位置を抽選し決定します。リールは自動で停止します。
レバーを叩いたタイミングで、今回揃うことができる役を決定します。リールはプレイヤーの操作によって停止させますが、揃うことができる役を狙って停止させないと配当を得ることができません。
配当とジャックポット
カジノのスロットの醍醐味としてジャックポットがあります。
複数のマシーン間でお金を少しずつ積み立てていき、当選したプレイヤーは高額の配当を得ることができます。
一度の当選金額も法律やレギュレーションによる縛りはありますが、宝くじのような高額の配当を得ることができます。
1ゲームあたり最大15枚までと法律で決まっています。一撃はありませんが、連続して当たり続けるゲーム性で大きな配当を得るこができますが、カジノのマシーンには及びません。
演出
原則として、1ゲーム完結なのでそのゲームに対しての演出のみです。
あまり派手な演出は好まれず、演出=何かを得るという考えが主流です。
前兆や様々な状態示唆でガセもありますが、豊富な演出が搭載されています。
筐体・ハード
特に縛りはないため、100インチの巨体ディスプレイを使ったマシーンや3D、4D等の最新技術を駆使したマシーン等、自由度が非常に高いです。
風営法によって様々な制限があります。パチンコ店に導入する為、筐体の幅も制限があります。新技術についても風営法の関係で搭載までの関門が多くあります。
まとめ
スロットと同じ名前は使われていますが、実は全く別物といえるほど中身が違ったものです。
カジノスロットマシーンは国や地域によって違いはありますが、ギャンブルマシーンである事に違いはありません。見栄えの良いスロットマシーンはそれだけでカジノの目玉にもなります。日本人には馴染みがあまりありませんが、パチスロ以上に多種多様なゲーム性があります。
パチスロは法律上は遊技機という扱いで、建前上はリールを自分で止めて演出を楽しむものとなっています。実際にはギャンブルの側面もありますが、沢山の制限の中で最大限に工夫を凝らしたパチスロが開発されています。
ギャンブルマシーン。レートの自由度も高く、一撃の配当もほぼ無制限。
遊技機。プレイヤーが自分でリールを止め、演出や出目を楽しむことが出来る。